毎年『出前合格講座』をご活用いただいている都立農芸高等学校。第52回検定より「2級検定講座」が新設されました。今回はご担当のA先生に2級講座導入への経緯を伺うのと並行して、2級検定に挑戦した生徒さん(Bさん、Cさん)にもお話を伺いました。
──編集部:第52回より新たに「2級検定講座」を設けていただきました。
A先生:当校では、在学中に『ひとり一検定取得──』という目標を掲げるなか、各学科に関連した資格試験に挑戦できるよう、生徒たちをサポートしています。『食生活アドバイザー®︎検定』もその取り組みの一環ですが、このほど食品科学科の選択科目『食品流通概論』に関連する3つの資格のひとつに『食生活アドバイザー®︎2級』を設定させていただきました。
検定に向けた学習は授業の「復習」としても有意義
さらに資格取得で生徒の自信にも──
──『食アド®︎検定』への取り組みにあたって、A先生のご意見をお聞かせください。
A先生:「3級」については、各授業で学ぶことがテキスト内に網羅されていますので、検定に向けた学習は授業の復習の意味も含めて、生徒たちにはとても有意義な内容だと思います。さらに、検定に合格することで『食生活アドバイザー®︎』という「ライセンス」が残りますから生徒の自信にもつながります。もちろん授業で習わない「食生活全般」を広く学べるので、メリットは大きいと思います。そういう意味でも、3級を取得した生徒がさらに2級に挑戦する意義は大きいと考えて、合格講座を導入しました。
──『2級検定』に挑戦するBさん、Cさんに伺います。昨年『食アド®︎3級検定』を選ばれたのはなぜですか?
Bさん:将来、食品企画・開発やマーケティングに携わる職に就きたいと考えていますので、『食』にまつわる資格に挑戦するなかで、『食アド®︎資格』を取得しました。さらに学びを深めたいため今回2級にチャレンジしました。
Cさん:私は将来「農家」を目指していますが、流通なども含めた食品全般の知識を高めたいと思い挑戦しました。資格検定への挑戦は初めてでしたが、学校が与えてくれた好機を活かすことができました。
──話は前後しますが『農芸高校』を志望された理由は?
Bさん:中学生のころから「食品企画」に興味があったので、高校から専門的に勉強したいと思い農芸高校を志望しました。現在は『健康食品』の分野に関心があるため栄養面などから健康をサポートできる商品が作れたらと考えています。
Cさん:私は高校入学前は調理に興味があったので、それがきっかけで農芸高校を目指しました。でも1年生のときに受けた「農業と環境」の授業でその楽しさを知ってしまい、「農家」への道に転向しました。卒業後は北海道のキャンパスで本格的に農業の勉強をします。
A先生:二人は部活動にも熱心なんです。農芸高校には一般的な運動部や文化部とともに「農芸研究部」というジャンルがあり、その中の『農産加工研究部』に所属する二人は、さらに『うどん』について掘り下げて研究する『うどん班』で活躍しています。各地のうどんを食べ歩く活動から、果てなき探究心をもってうどんと向きあい、今年の文化祭では、開発までに構想2年を要したオリジナル商品『うどんスナック』を完成させて、お披露目してくれました。
──(本筋とはずれますが……)都内でお気に入りのお店があったら教えてください。
Bさん:私が個人的に気に入っているのは西新宿にある店舗です。「ミシュランガイドビブグルマン」にも選出されたこともあり、日替わりで小麦を替えているので、毎日行っても別の味が楽しめるのが特徴です。
Cさん:私は高田馬場にある店舗が好きで、試験前に(笑)よく行っています。
──ご協力ありがとうございました。(取材:2024.11)