
2025年秋号
竹内★ 澤さん、こんにちは! 今月は誕生月でしたね。おめでとうございます!
澤● 先生、ありがとうございます! 覚えていてくださってうれしいです。谷亮子さんや氷川きよしさんと同じ9月6日生まれです。
竹内★ なんで覚えているかというと、9月6日は私の結婚記念日で、忘れちゃいけない日だからです(笑)
澤● 結婚記念日は大切ですよね。実は、前回写真を撮ってきますとお約束した函館のお寿司屋さんですが、行ったのは私たち夫婦の10年目の結婚記念日なんです!
竹内★ それはますます、おめでとうございます!!
衝撃的に美味いお寿司にリベンジ
澤● さっそくですが、写真を披露します。普段はあまり写真を撮らないので、夫から「どうしたの?」って聞かれて、「食アド®︎トークのためだよ」って、たくさん撮ってきましたよ。
最初は地元の美味しい日本酒に合わせていただいた、おつまみです。

(左上から右に)
・活イカを千切りしたもの ・自家製カラスミ
・あん肝の唐揚げとフキ ・生牡蠣
・海鮮茶碗蒸し ・あん肝のジュレ
竹内★ お寿司に行く前の、おつまみからこんなですか? カラスミもカキも大きいし、濃厚そうだね〜。あん肝の付け合せはフキの煮物かな。こんな美味しそうなのは見たことないと言っちゃうレベルです。うらやまし〜!!
澤● はい! 最初にお仕事で行ったときは3貫くらいしか食べられなくて、もっと食べたくなったので、リベンジの意味もあるんです。続いてお寿司です。

(左上から右に)
・ヒラメ ・炙りキンキ ・マスノスケ
・活ホタテ ・本マグロ ・ニシン
・ウニ ・イクラ醤油漬け ・ボタンエビ
澤● ヒラメは昆布締めです。親方のお兄さんが利尻昆布漁をされている方だそうです。昆布が良いと出汁を使った煮物はもちろん昆布で締めた魚が格段に美味しくなりますよね。
竹内★ ウニは蝦夷バフンウニですね。鮮やかなオレンジ色が特徴です。オレンジ色が濃いほど、エノキネンというビタミンAが多く含まれ、甘みも増します。
ボタンエビの緑の卵を乗せてるものは久しぶり見ました。ほかではこの緑色が嫌がられてとっちゃうことが多く、北海道ならではなんですよ。
澤● まだまだありますよ!

・ホッキ貝 ・毛ガニ
・コハダ ・中トロ
澤● 私は子どもの頃からコハダが大好きで、締めにはコハダをいただきました。
竹内★ さすがですね。通は「コハダで始めてコハダで終わる」と言いますよ。コハダは出世魚で、子どものときはシンコと呼ばれます。
ホッキ貝は北海道の名産ですけど、旬が短いのでこの時期だけです。目の前が津軽海峡なのだからあたりまえですが、夏の旬が多いですね。冬が旬のような気がする毛ガニも、豊洲の初競りを賑わすマグロも、実は夏が旬なんです。海を見ながら旬の寿司を食べるって、粋だな〜
澤● 目の前の津軽海峡で漁れた新鮮な魚や海産物が中心で、過去一美味しい衝撃的なお寿司でした。しかもお会計は東京の3分の1くらいでした。
竹内★ えー! このクオリティでそれは衝撃的!
巨大アワビとサンマの豊漁は関係がある?
澤● 宿泊は湯の川温泉だったんですけど、驚いたのが、旅館のご飯のアワビが大きいこと。こんな大きなアワビは衝撃的で思わず撮った写真です。

蝦夷アワビは小さいそうですから、これは北海道のアワビではないかもしれませんね。それとも海水温の上昇でこんなのが漁れるようになったんですかね。
竹内★ 私もこんな大きなアワビは初めてみました。最近は沖縄の海にいた魚や珊瑚が、三重県の志摩あたりでも見かけるそうなので、ありえなくはないかもしれません。
澤● お箸で切れるくらい柔らかくて、しかも歯ごたえもあって、バター醤油で美味しくいただきました。
竹内★ またまた、うらやましいお話が・・・(笑)
澤● そういえば、秋が旬のサンマが今年は豊漁という、うれしいニュースがあります。サイズも大きく脂ののりも最高とのことですが、それも温暖化や日本近海の海水温上昇と関係あるのでしょうか?
竹内★ それはなんとも言えません。サンマの豊漁については、黒潮の蛇行が終息したとか、中国や台湾の漁船がイカ漁にシフトしたといったことが言われていますが、明確な理由はわからないと言う専門家もいます。来年以降はどうなるかはわからないというのが正直なところでしょう。不漁だったり豊漁だったり、漁れるものが変わったりと、安定しなくて皆さん困っているようです。
ごちそうの後は、家でやさしい「夫飯」
澤● 次は夫飯の写真です。そうめんの上に、とろろ、納豆、オクラなどねばねば系を中心に乗せて、のり、たまご、梅干し、みょうが、しそ、ごまなどを加えています。

竹内★ 裕章シェフの料理は彩りもいいし、毎回見るのが楽しみですね。今回のも滋養に良くて夏に疲れた身体を整えるのにちょうどいい感じです。
澤● 北海道の食を満喫して帰ってきて、旅行とごちそうの後だから、胃腸を整えるようなご飯を作ってくれたのかもしれないです。そうめんもツルツルと食べやすいですし。
竹内★ 体内の食中毒予防のような目的もあるかもしれません。
澤● こういういろいろ乗っているご飯て、最初に混ぜてから食べる人と、混ぜずに食材ごとにからめて食べていく人がいますよね。夫は混ぜる派で、私は混ぜない派。先生はどっち派ですか?
竹内★ 私は混ぜないで、食材ごとの味わいや歯ごたえを楽しみながら食べたいほうですね。
裕章シェフの料理はいつも、器も良いなと感じていたのですが、旦那さんが自分で作ったりしてるのですか?
澤● まだ、そこまではいかないのですが、こだわりはあって、いまは人に頼んで作ってもらっているみたいです。

もう1点は、鶏肉の野菜たっぷりスープで、8品目くらい入っています。スープは得意みたいで、クラムチャウダーとかミネストローネとかもよく作ってくれます。このときは、娘がひじきご飯を食べたいって言うので、ひじきと人参の炊き込みご飯のおにぎりです。お腹すいたけどガッツリという感じでもないねというブランチとして、さっと作ってくれた2品です。
竹内★ スープは意外と手がかかるから難しいんですけど、素人の域じゃないですね。おにぎりも俵形と三角形の両方を作ってくれてる。そうしたちょっとした心遣いが伝わって、娘さんもご主人の料理が大好きなんでしょうね。
サッカー日和こそ意識して給水を
竹内★ ちなみに、娘さんも函館のお寿司や海鮮は喜んで食べられたのですか?
澤● はい。あいかわらず大人の舌で、生牡蠣や茶碗蒸しを食べたいと注文したのは娘です。寿司は中トロとマグロばかり何回もおかわりするので、思わず「もっと味わって、ゆっくり食べてよ〜」って。でも、親が何でも食べるから食卓にいろんなものが出て、子どもも好き嫌いなく育ってくれていると思います。夫とも「夫婦で食べ物の好みが合わないと、一生いっしょは難しいかもね」と話しています。
竹内★ そう、それが一番と言ってもいいくらいです。
ところで、やっと暑さが和らいで、サッカー日和というか、子どもたちが活動しやすい季節になりましたが、なにか一つアドバイスをいただけますか。
澤● はい、やはりというか、まだまだ水分補給は大切ですね。いまは暑い季節だと飲水タイムが常識で、みんな水分補給をしっかりやっていると思いますが、涼しくなるとノドが渇きにくいので、意識的に水分補給しないと、いわゆる「かくれ脱水」になってしまいます。そうなると脳の働きや運動機能も落ちますからね。
竹内★ そうですね。でもガブ飲みは逆効果だからね。
今日はうらやましいほど美味しそうなお写真をたくさん見せていただき、目から味あわせていただきました。ありがとうございます!
通常だと次のトークは新春号になるのですが、11月29日(土)に「澤穂希の食アド®︎トーク 番外編 明治安田スペシャル」というイベントが、東京・新宿区の四谷区民ホールで開催されます。食アド®︎会員の皆さんのご招待枠もありますので、澤さんのトークをライヴで楽しみたい方はぜひご応募ください。
澤● 次回もいい写真をお見せできる予定です。楽しみにしてくださいね。11月29日の番外編でも皆さんにお会いできるのを楽しみにしていまーす!
(写真提供:澤 穂希)